高級腕時計、ブルーの文字盤と日付表示、ステンレスベルト、クッション上に展示

MINASE DIVIDO ― “究極のインダストリアルデザイン”を、時計で成立させるという挑戦

MINASE(ミナセ)のアイコニックモデル「DIVIDO(ディヴァイド)」は、ただ“造形が独特”な時計ではありません。
眺めるたびに新しい発見があり、構造の意味が視覚として立ち上がってくる。もしそれを「究極のインダストリアルデザイン」と呼ぶなら、DIVIDOはまさにその定義に当てはまる一本です。

折り鶴の“比翼”を思わせる造形

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DIVIDOのデザインの起点には、日本の折り紙文化の象徴でもある「折り鶴」の比翼(ひよく)を想起させるイメージがあります。
折り鶴は、幸運や平和への願いを込めて折られる存在。DIVIDOの造形は、その“祈り”のような静けさを持ちながら、工業製品としての緊張感と精度で成立しています。

美しさの正体は装飾ではなく、精密加工の結果として生まれる多面体の面構成。
切削・研磨の技術を「見せるため」に設計された時計、と言っていいと思います。

“ケース・イン・ケース”という異質さ

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DIVIDOの核心は「ケースインケース構造」にあります。
正面から眺めたとき、上下左右の“抜け”があることに気づくはずです。一般的な時計では、ケースは外装=構造体として一体で成立します。しかしDIVIDOは違う。

外装と内部の“インナーケース(構造体)”を分け、さらにその関係性を、視覚として成立させています。

この「正面ではないところに本体が存在する」感覚は、時計好きほど刺さります。
インナーケースとダイヤルの組み合わせが、まるで宇宙空間に浮かぶ地球のように見える——この比喩は、DIVIDOの“浮遊感”を言い当てています。

一体型ケースでは不可能な多面体

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DIVIDOが「異常に立体的」なのは、ケースとラグが分解構造になっているからです。

ケースを一体で作ると、切削工具のアクセス制限や、研磨工程の限界によって、成立できる面構成が制約されます。
ところがDIVIDOは、構造を分割することで、その制約から逃げています。

結果として生まれるのが、既成概念を超える多面体の造形。
積層するように重なる面と、シャープなエッジが、見る角度ごとに別の時計に見えるほど表情を変えます。

“ラグがケースの上に乗り出す”という設計

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DIVIDOのラグは、ケースの上側へ乗り出すように設計されています。
この「ラグの張り出し」は見た目の派手さではなく、立体感と陰影を最大化する構造です。

しかも、ラグ自体が4つに分割された構造を持ち、ケース上下の分割と連動して“立体の張力”を作っています。
この設計の時計は、少なくとも一般的な量産時計にはまず存在しません。

ザラツ研磨が“効く”形状で設計されている

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DIVIDOは、ザラツ研磨の価値が最も伝わるタイプのモデルです。
ザラツ研磨は単なる鏡面仕上げではなく、「歪みのない平面」を作り、光を意志のある反射として返す技術です。

DIVIDOは面が多く、エッジが多い。
だからこそ、光の線が面から面へ“つながって”走るように見える。
この“光の連続性”がある時計は、研磨精度が高い証拠です。

ダイヤルは“雪平”模様、しかも電鋳

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DIVIDOの文字盤は、日本古来の金属加工に見られる“雪平(ゆきひら)模様”を表現しています。
注目すべきは、これがプリントではなく「電鋳(でんちゅう)」で作られている点です。

電鋳は、型の表面に金属を析出させて微細形状を忠実に転写する技法で、単なる模様ではなく“質感”として模様が立ち上がる。
ダイヤルの表情が光で変わるのは、模様が“印刷”ではなく“構造”だからです。

MORE構造メタルブレスレットという思想の一致

さらにMINASEらしさを決定づけるのが、MORE構造のメタルブレスレット。
単に見た目が凝っているのではなく、パーツの組み立てと面の作り込みが、ケースの設計思想と一致しています。

DIVIDOは、ケースもブレスも「分割して精度を上げる」という思想で統一されている。
この一貫性が、時計全体を“作品”の次元に引き上げています。

結論:DIVIDOは“シンプル”ではなく“静かな超絶技術”

DIVIDOは一見、クールでミニマルな時計に見えます。
しかしその内側には、部品精度・分割設計・研磨工程・金属表面の制御といった、超人的なモノづくりのストーリーが詰め込まれています。

眺めるたびに新しい発見があること。
その発見が“装飾”ではなく“構造と加工”から生まれていること。

DIVIDOは、そういう時計です。
MINASEのアイコニックモデルと呼ばれる理由は、見た目の奇抜さではなく、設計思想の強さにあります。

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